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伝えたいのは歌じゃない、魂(ココロ)だ

財団法人 沖縄県文化振興会が制作を進めていた
CD 「沖縄の古謡」の第一弾、
八重山諸島編の上巻~石垣島~が
先週リリースされ、県庁で記者発表が行われました。

今日のブログのタイトルは、
このCDのキャッチコピーです。
ここでの古謡は、県内各地で古くから歌われている
豊年や地域の安全などを祈願した神歌
家の新築の際といった時の儀礼歌
労働歌、われべうたなどを指します。
民謡などと大きく異なる点は、
個人やグループでの楽しみということよりも
地域の人たちが一緒にひとつの事を
成し遂げる時に歌われることや、
楽器は使われないといったことが挙げられます。

このCD「沖縄の古謡」制作・監修に
関わっていらっしゃる
沖縄県立芸術大学付属研究所の
波照間 永吉(はてるま えいきち)所長は
「沖縄の中でも島や地域によって
多様な古謡が存在する。
農業や地域一体となった神事が
まだ盛んであった昭和30年代ごろまでは
古謡の伝承があったが、
それ以降はあまり見られなくなった。
今回古謡の収録に参加して下さった方々は
70歳台の方がほとんど。
この方々がお元気なうちに
収録・記録を行えたことは大きい」と
お話し下さいました。

第一弾は、石垣島内で伝承されている
古謡の中から
39曲を収録しています。
県内でも芸能が盛んで
古謡の伝承が比較的しっかりと行われている
地域が多いそうですが、
それでも、字宮良(みやら)の
「あんがろーまアヨー」という古謡は
お一人しか歌える方がいらっしゃらなかったそうです。

波照間所長は、
「CDに記録することも大切だが、
私たちが現地におじゃまし、
地元の方に歌ってもらうことで
そのみなさんも歌を思い出したり、
しっかり伝承していこうという保存の気運も高まる。
この”記録”と”保存”に
大きな意義がある」とも話されました。

台湾の原住部族の1つに「アミ族」があります。
このアミ族の人々には、本来文字を持たず
口伝で、人生における教訓や労働歌などが
伝承されていたという歴史があります。
1993年にドイツの音楽ユニット「エニグマ」が発表した
Return to Innocence という曲に
アミ族の郭英男(デイファン)という方が歌う伝承歌
「酒飲む老人の歌」がサンプリングされ
世界的なヒットとなりました。
日本でもかなり注目されましたので
お聞きになったことのある方も多いかと思います。
このヒットで、郭英男さんの歌う伝承歌のアルバムも
リリースされました。
この伝承歌は、沖縄における
古謡とイコールで結んでも
良いのではないかと考えます。

その土地土地に根付く歌には、
洋楽、邦楽、ロック、ポップスなどジャンルを超えた
素晴らしさがあります。
地域の歴史、その土地で生きてきた人々の
DNAが刻まれています。
木の年輪にも似た深みが、
その土地を知らない他所の人間にも
感動を与えてくれると思うのです。

古謡の保存は地域の文化・歴史の保存であり
私たちより前の世代を生きてきた人々の
想いの伝承だと思います。
古謡を知ることは私たちのルーツを知ることにも
つながるのではないでしょうか?


CD 沖縄の古謡 八重山諸島編上巻~石垣島~は
普久原楽器 高良レコード 照屋楽器など
県内のCDショップ、
または南風原町新川(あらかわ)の
沖縄県公文書館内
財団法人 沖縄県文化振興会で販売しています。
CD3枚組 39曲収録 3500円です。

県文化振興会 098-888-3888

八重山諸島編中・下巻は今年度中のリリースを
目指すそうです。
また宮古諸島編(上中下巻)、
本島を中心とした沖縄諸島編(上中下巻)も
以後リリースされる予定になっています。
本島での収録にタイミングが合えば
僕も同行させてもらえることになりました。
楽しみです。
            (鉄太郎)

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