言葉の地産地消
那覇市 おもろまちの、県立博物館・美術館では
「しまくとぅば 未来へつなぐアート展」が行われています。
県内のアーティストのみなさん、
しまくとぅば=沖縄の言葉、方言の継承に
力を注いでいる団体による芸術作品や記録映像が
展示・上映されています。
沖縄のおじいさん、おばあさんの写真、
沖縄戦体験のしまくとぅばによる証言映像、
しまくとぅばかるたや、モニュメントなどがある会場で
特に目を引いたのが、あるアーティストさんの
パフォーマンスでした。
故郷のうるま市石川伊波と、
交流のある石垣市白保の方言を使って
お芝居をしているのは、
絵本の制作なども手掛けている、
比嘉 陽花(ひが はるか)さんです。
19歳のころまで、「しまくとぅば」を
話すことが出来なかった陽花さんは、
自分の故郷の言葉を知りたいと
最初は観光客向けの簡単な方言辞典から
勉強をスタート。
その中で、沖縄のことを知ってもらったり、
沖縄ならではのニュアンスを伝えたりするためには、
「しまくとぅば」が最もふさわしいという
考えになったそうです。
さらに、その「しまくとぅば」の魅力が
最も発揮されるのは日常会話、
そして地域に伝わる民話ではないかということで
会話劇、絵本という表現に辿り着いています。
沖縄のことを伝えるのであれば、沖縄の言葉で。
このお話を伺って、沖縄三線奏者、唄者の第一人者
登川 誠仁(のぼりかわ せいじん)さんの
言葉を思い出しました。
登川さんのアルバムに
故・照屋林助(てるや りんすけ)さんの
ナビゲートで制作された
「ハウリング・ウルフ」という作品があります。
アルバムには歌と歌の合間にお二人のおしゃべりも
収録されています。
その中で登川さんは、沖縄民謡は歌えるが、
歌詞の意味を理解している人がどれだけいるのか?
ということをおっしゃっています。
私自身、沖縄の人、もの、出来事を紹介し、
情報発信していきたいと思っています。
けれども、「しまくとぅば」については、
勉強しなければと考えながら、
おざなりにしてしまっていることを
改めて感じました。
食の地産地消、ということはよく耳にします。
地域の特産物を地域で消費し、
その良さを実感した上で情報発信していく。
この姿勢は、
言葉にも言えることではないかと思いました。
沖縄の素晴らしさをしっかり伝えるために
学ぶべき基礎知識、
それが私にとっての「しまくとぅば」なのだと
教えてもらいました。
【しまくとぅば 未来へつなぐアート展】
沖縄県立博物館・美術館にて 10月5日まで
一般700円 高・大500円 小・中400円
開館09:00~18:00 (月曜休館)
比嘉陽花さんのパフォーマンスは
会場内で毎日10:30 13:30 16:00の3回
23日のみ17:30から作品「テーミのユー」との
コラボレート上演があります。
(鉄太郎)



