きのう浦添市で、
臓器移植普及推進シンポジウムが開かれました。
臓器移植についてもっとたくさんの人たちに
理解を深めてもらうため毎年行われています。
私は司会を担当させて頂きました。
この中で感じたこと、お話したいことは
数多くありますが、特に大切だと思ったことを
書いていきます。
現在沖縄では、腎臓と角膜の移植手術を
受けることが可能です。
肝臓に関しても県立中部病院が
村上隆啓先生を中心に
移植手術が実施できるようにするための
準備が整いつつあります。
この中で腎臓は特に、
人工透析が必要な方の数が多いことから
臓器移植では注目されやすくあります。
実際、沖縄県内でも人工透析が必要な方は
およそ3800人いらっしゃいます。
その一方で腎臓の移植手術を希望されて
手続きのための登録をされている方は
およそ260人。
移植手術が出来れば、人工透析のための
費用や時間も節約出来ることになります。
しかし実際に登録してから
腎臓を提供して下さるドナーの方が見つかり
手術を受けられるようになるまで、
平均14年かかるそうです。
その時間の長さに手術を諦めてしまう方も。
それだけ提供者(ドナー)の数が少ない、
ということになります。
このため臓器移植に関わる医療関係者、
行政、そして腎臓病と向き合う
患者の方々の連絡会など、
さまざまな立場の皆さんが
「臓器提供意志表示カード」と
「臓器提供への理解をお願いするパンフレット」
について広く知って頂きたいと考えています。

まず臓器提供意志表示カードは
ご自分の臓器を、亡くなられた時に
移植手術で提供して頂けるか、
そしてもう1つは提供しないという意志を
明示することが出来ます。
このカードを持って頂くと、
臓器提供の有無がハッキリして
提供可能な場合はスムーズに
移植手術が行なわれます。
もちろん提供に抵抗があるという方も
いらっしゃいます。
関係者の皆さんは、
ま臓器移植への理解を深めてもらおうと
このカードの存在を知って頂きたいと
願っています。
この臓器提供意志表示カードは
県庁、市町村の役所・役場、郵便局、銀行
図書館、病院、一部コンビニなどで
もらうことが出来ます。
また財団法人 日本臓器移植ネットワークの
モバイル版、PC版両方のHPでも
まず仮登録を行い、カードを送ってもらうことが
可能です。
私はモバイル版HPから登録しました。
また臓器移植には、生体移植と死体移植があります。
文字通り、生体は生きている方から
死体は亡くなった方からの提供となります。
生体移植は、ご家族など近しい間柄で行われることが
ほとんどです。
死体移植の場合は、適合性をみながら
提供される臓器を必要としている方の優先順位などから
移植手術を受ける方が決まります。
臓器提供については、医療現場で最善を尽くしても
これ以上は命を救うことが出来ないという場合に
この話が出てきます。
しかし臓器の提供を必要とされている方が
いらっしゃる一方で
お身内が生死の境にある大変な時に、
臓器移植の話など聞いてはいられないという
ご家族のお気持ちも当然尊重されるべきです。
また、例えば医師からこのような話が出たとき
もう見捨てられてしまったのかという感情が
ご家族に芽生えてしまう恐れもあります。
臓器提供についてのお話を切り出す側も
そのお気持ちを察しながら、
臓器提供者(ドナー)の方がまだまだ少ないという
厳しい現状を前に、
お願いせざるを得ない立場にあります。
そこで県では、医師からではなく
県から、臓器提供について
考えては頂けないでしょうかと
お願いするパンフレットを製作してお渡ししたり、
病院によっては手に取れるよう
設置してあるところもあります。

要約しますとパンフレットの目的は、
・臓器移植とその現状への理解を広げること
・提供はお願いであり、提供しないという
判断で不利益になることは決して無い
ということを知って頂くこと
・提供して下さると判断された方の善意を
出来るだけ素早く、多く、
移植手術を必要とされる方々に届けること
となります。
臓器移植には、脳死の論議を始め
さまざま考え方があるかと思います。
ですが、まずは
「臓器提供意志表示カード」
そして臓器提供に関する理解を
お願いするパンフレットの存在、
意義を知って頂けたらと考えます。
いろいろな立場の方の善意が
それを必要としている方々に
スムーズに届けられるようにするため
みなさんのお力をお貸し頂けたらと
思っています。
もっと詳しいことをお知りになりたい場合は
沖縄県保険医療福祉事業団腎臓バンク
098-879-6311
沖縄県健康増進課
098-866-2209
までお問い合せ下さい。
(鉄太郎)